【花蓮鳳林・四代続く農家】
【花東縱谷道 今と昔(九)】
台湾東部には4つの移民村があります。
花蓮の吉安移民村、豊田移民村、鳳林移民村、台東の鹿野移民村。その中で、花蓮鳳林は特別な存在です。
花蓮鳳林は客家の町で、客家の人々は勤勉であるため、
日本統治時代に多くの桃園・新竹・苗栗の人々がこの地に移住し、開墾して定住し、やがて鳳林客家集落が形成されました。
現在も、煙草乾燥小屋の集落や日本人移民村は、鳳林の重要な歴史文化資産となっています。
車で花蓮市を出発して約1時間、寿豊の志学と比べて、鳳林は煙草小屋の風情が色濃く残っています。
これは特有の客家集落の雰囲気であり、花東縦谷全体を見ても、煙草小屋があるのはこの地域だけという印象です。
スローフードレストラン──「四代務農」
「四代務農」は、王義明さんと游秀琪さんご夫婦が実家を改装して開いた予約制のスローフードレストランです。
鳳林鎮の大榮里、田園が広がる小道沿いにあり、青空の下に広がる緑が心を癒してくれます。
幹線道路沿いではないため、ナビが必須です。
周囲は田んぼに囲まれ、アクセスが良いとは言えませんが、
全国各地から訪れる旅人に人気です。オーナーは気さくで、お客さんとよく会話し、一緒に記念写真も撮ってくれます。
築約100年の古民家「四代務農」は、王家の曽祖父が住んでいた三合院式の農家です。
もともと桃園で家庭料理店を営んでいた王さんは、長時間営業による健康への影響を考慮し、家族で花蓮の故郷・鳳林に移住しました。
祖宅を修繕・補強し、農家料理の私宅レストランとして「四代務農」を始めました。
店内外には自然素材を多く取り入れ、
竹、木、石、植物染めの綿布などが使われています。
古道具のテーブルや椅子、流木を使った手作り家具が並び、
田舎らしい温かみのある雰囲気を演出。
柔らかな照明が落ち着いた空間を生み出し、
ゆったりとした食事の時間を楽しめます。
ウェブサイトより紹介された「四代務農」再生のストーリーはこちら:
http://www.flfood.com.tw/index.php?ct1=1
店内のインテリアはすべて夫妻の手作り。
昔の戸棚、テーブル、まな板、ミシン、流木で作った木製ベンチやテーブル、
さらに笠、脱穀機、米びつ、とうもろこし削り器まで──
どこを見ても台湾の懐かしい農村風景を感じられます。
初めて訪れたときの驚きから常連になり、コスパが高すぎて何度も通うようになりました。
昼時に鳳林を通る際は、必ず電話で予約して立ち寄ります。
料理は昔ながらの家庭の味でとても美味しく、品数も豊富。
煮込み豚肉はとろけるような柔らかさ、洛神花で味付けされた魚は風味豊か。
サービスのレモンジュースも爽やかで美味しい。
どの料理も個性があり、何度でも訪れたくなります。
記憶に残っているメニューは:揚げワンタン、豚皮の冷菜、ししゃも卵、ボイル海老、蒸し鶏、洛神花煮魚、客家風炒め、野菜炒め、椎茸入り鶏スープ、レモンジュース2本、果物など。
「四代務農」の食事は一人単位の料金制で、
季節ごとの食材を活かしたおまかせ料理。
葉物野菜は主に自家栽培で、漬物も自家製。
食後の茶やジュースも全て自家製です。
現在、蘇花公路の交通状況により、北部からの来訪者が減少しています。
皆さん、鳳林を訪れた際には、ぜひお立ち寄りください!
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四代務農(四代続く農家)
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